院内町の石橋特集

日本一の石橋の町 院内町

道の駅いんないがある大分県宇佐市院内町は、深い谷のあちこちに集落がある町で、大きさも形も様々な75もの石橋がある日本一の石橋の町です。
中には江戸時代から続くような石橋もあり、75基も石橋ができた理由としては、深い谷川に点在する集落にとって橋が不可欠であったことや、川の流れが急なため頑丈な橋が必要であったこと、また石橋を造るのに適した石材が豊富に採れ、石を加工する技術を持った石工が多数存在したことなどがあげられます。75基の石橋のうちアーチ橋は64基あり、“石橋の貴婦人”と称される鳥居橋をはじめ、御沓橋や荒瀬橋など大型の橋4基は、夜間ライトアップされています。
道の駅いんないの石橋ステーション館内には、こうした石橋がどのような仕組みで作られているのか模型で分かりやすく解説していますので、そちらもぜひご覧ください。

鳥居橋(県指定有形文化財)


すらっと天に伸びた優美な橋脚から、気品さえ感じさせる院内の代表的な石橋で、「石橋の貴婦人」とも呼ばれています。深い谷に点在する集落を5連のアーチがリズミカルに結んでいます。名工松田新之助により大正5年7月に完成し、これまで多くの大洪水にも耐えたのは設計と技術の正確さを証明しています。夜間はライトアップがされており、昼とは違った神秘的な姿を見せています。

打上橋(市指定有形文化財)

現存する院内の石橋の中で最も古い、江戸時代末の文久3年に架設された石橋。橋の下には、打上水路橋が架けられています。

両合川橋(国登録有形文化財)

谷川を挟む両側の集落が向き合う場所に架かることから名づけられました。“日本の棚田100選”両合棚田をつなぐ橋で農村風景に見事に溶け込んでいます。

久地橋(市指定有形文化財)

両岸を大桁の石2本で渡し、厚さ15㎝の重厚な板石が16枚も並べられた、県下でも珍しい桁橋です。右岸は桁石を支えるため石組みが施されています。

荒瀬橋(市指定有形文化財)

完成後しばらくの間は有料とされ、県下では第1号の有料橋でした。長い橋脚の美しい2連アーチの石橋で、橋高は18.3mと院内町最高の高さを誇っています。

分寺橋(市指定有形文化財)

当初、大正時代に架設されましたが、昭和20年に大改修された3連のアーチ橋です。
戦争真っ最中の改修にも関わらず、均整に彫刻された石が丁寧に積み上げられています。

御沓橋(県指定有形文化財)

御沓橋
橋の長さが59mと、院内町最長を誇る3連アーチ橋。大正14年に架設されたこの橋は、当時のモダンなセンスが活かされています。

富士見橋(市指定有形文化財)

富士見橋
橋の上に立つと豊後富士(由布山)が遠くに見えることから、この名前に。
工事半ばに崩落しましたが、松田新之助が私財を投じて完成させたという逸話があります。

福厳寺羅漢橋

福厳寺羅漢橋
十王像や羅漢像、牛頭・馬頭像、観音像などが安置された福厳寺閻魔堂(市指定史跡)へつながる参道にかけられた石橋です。

西光寺橋(市指定有形文化財)

西光寺橋
この橋は、江戸時代末に建立された西光寺(現在廃寺)の参道として使われてきました。側壁は、自然石を使用しています。

橋詰水路橋(国登録有形文化財)

橋詰水路橋
歩道も兼ね備えられた現役の水路橋で、人里にひっそりと佇みながら今も人々の暮らしを支え続けています。

念仏橋(国登録有形文化財)

念仏橋
温見地区にある徳応寺へ向かう人々が渡っていたことからこの名が付いたといわれています。小規模なアーチ橋で周辺の田園風景にとてもよく調和しています。

道の駅いんないではレンタサイクルの貸し出しを行っています。電動アシスト付き自転車ですので、坂道でもスイスイ進みます。院内町の石橋めぐりをされる方は、ぜひレンタサイクルのご利用をご検討ください!

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